食べてもいないのになぜ? 辛味成分に触れると温かい理由

公開日: 更新日:

 チゲなどを食べるとき、熱いほど辛さが増して舌が痛く感じるのも同じ。ただし、味覚の場合、「甘味」「苦味」「塩味」「酸味」「うま味」は舌の味細胞で感じるが、脂溶性のカプサイシンは舌の上皮を通り抜けて、その下の感覚神経で感じとる。トウガラシを食べて、少し時間がたって辛く感じるのはそのためだ。

「シャンプーや食品などに配合されているミント成分のメントールが『スーッ』と感じるのも、温度感受性TRPチャネルの作用です。これは25度以下で活性化する『TRPM8』という受容体によって感じています。ハッカ風呂も冷涼感がありますが、本来は体を温めるために入るものです。“体が冷たい”と感覚神経をダマすことで、体の熱の産生が促されるからです」

 舌の味細胞に発現が見られる「TRPM5」は、15~30度の温度によって活性化される。それに「甘味」に対しては、温度が高いほど活性化される特徴がある。アイスクリームは口に入れた瞬間よりも、口の中で溶けてきた方が甘く感じるのは、そのためだという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘