著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

【睡眠剤・精神安定剤の処方量】上位100品目で年間35.7億錠

公開日: 更新日:

 大学の教員をやっていて感じることのひとつは、精神的な不調を訴える学生が、目立って増えていることです。大半が軽度のうつ、心身症、不眠症などで、講義の欠席届には「心療内科を受診のため」といった理由が書かれています。他大学の先生方と会う機会に聞いてみると、やはりどの大学も似たり寄ったり。

 心療内科や精神科では、睡眠(導入)剤や精神安定剤が処方されます。私のような古い人間は、20歳前後からそういうクスリを飲んで大丈夫なのかと心配になってしまいますが、重症化する前に積極的にクスリで治療するのが、医学界の常識になっているようです。寝れば、大抵の心配や不安は治るということでしょうか。

 外来で処方されるそれらのクスリ(レセプト的には「催眠鎮静剤」と呼ばれています)は、実際にどのくらい処方されているのでしょうか。NDBオープンデータに載っている上位100品目の合計を出してみると、なんと約35億7000万錠になりました。降圧剤(61億2000万錠)や高脂血症治療薬(約49億7000万錠)には及びませんが、これほどの量が処方されているなら、飲んでいる学生がいても不思議ではありません。

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