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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

【睡眠剤・精神安定剤】若い住人が多い東京都の使用量が多い理由

公開日: 更新日:

 冬の間、日光が少なく、寒さや雪で家にこもり切りになりやすい環境が、うつや不眠症をより多く招くのかもしれません。

■高齢化率では測れない

 注目は東京都です。高齢化率は46位、つまり全国で2番目に若いのに、1人当たりの処方量は30・5錠で、全国7位となっています。大都市のほうが地方よりもストレスが大きいことを反映しているのかもしれません。人口が密集しているだけでも、生物的なストレスになり得ます。それに加えて通勤通学や仕事のストレスなど、都会の生活はストレスに満ちあふれています。

 ところが不思議なことに、大阪府や愛知県など他の大都市圏の処方量は、決して多くないのです。大阪府は22位、京都府が33位、愛知県は38位です。東京に隣接し、横浜市を抱えている神奈川県も37位なのですから、単純に「大都会のストレス」という話にはなりません。

 東京は政治、経済、文化など、ありとあらゆる活動の中心です。その渦中で生活していると、知らぬ間に小さなストレスをためこみ、やがてクスリの世話になってしまうのかもしれません。

【連載】全国の医師が処方した薬 ベスト10

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