迫り来る貧困…「高血圧の薬」は定年後どうするべきか?

公開日: 更新日:

 しかも利尿剤は尿細管でのナトリウム再吸収を抑制する。塩分を取り過ぎの日本人を“塩害”から守る役割もある。

 ジェネリックであれば利尿薬と同じく安価なCCBやACE阻害薬も値段の高いARBより評価されていい存在だ。

「ただ、ARBもさらに薬価が下がれば、せきが出るACE阻害薬より使いやすいかもしれません」

 高血圧患者の多くは単剤の降圧薬で目標値を達成することは少なく、複数の降圧剤を使うケースが多い。そんなときは配合剤のメリットは大きい。

 実際、ARBとCCB、ARBと利尿剤、3剤の配合剤が保険薬として認められている。配合剤は単剤併用群に比べて薬の飲み忘れを防ぐ。患者が主体的に正しく飲む服薬アドヒアランスを3割も高め、血圧正常化率が1・3倍も高いともいわれている。

 薬価との兼ね合いを考慮すれば、ACE阻害薬とCCB、ACE阻害薬と利尿薬の配合剤を作って、それを利用するのがより安価な薬となって良いと思われるが、そのような配合剤はどの製薬会社からも発売されていない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か