著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

健康的な食事を取っている人は顔のシワが少ない?

公開日: 更新日:

 肌の弾力低下により、加齢とともに増えていく顔のシワ。シワをできにくくするためには、どうすればよいのでしょうか。

 肌の美容に関してインターネットで検索すると、膨大な量の情報を入手することができます。しかしながら、科学的根拠に乏しい内容も多く、それらの情報の妥当性は必ずしも高くありません。

 米国皮膚科学会誌の電子版に、食習慣と顔のシワの関連を検討した観察研究の論文が、2018年3月27日付に掲載されています。

 この研究では、オランダ在住の高齢者2753人(女性59%、年齢中央値67.3歳)が対象となり、健康的な食事をしていた人と、そうでない人を比較して、シワの重症度が検討されています。

 顔のシワについては顔写真から皮膚面積に占めるシワの割合を算出し、食習慣に関しては食品摂取頻度調査票を用いたアンケート調査が行われました。なお、結果に影響を与えうる、年齢、身体活動量、1日のエネルギー摂取量、喫煙状況などで補正して解析しています。

 調査の結果、女性では、健康的な食事をしていた人は、そうでない人に比べて、顔のシワが4.19%、統計的にも有意に少ないことが示されました。また、赤身の肉やスナック類を食べていた女性でシワが多く、果物を多く食べていた女性ではシワが少ないことも示されています。他方、男性では明確な差は認められませんでした。

 健康的な食事に気をつけている人は、美容面についてもしっかりとケアしている可能性があります。したがって、この研究結果は必ずしも因果関係を示しているものではありませんが、食習慣が良い女性ではシワの少ない人が多いという関連が示されています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 4

    大山悠輔に続き石川柊太にも逃げられ…巨人がFA市場で嫌われる「まさかの理由」をFA当事者が明かす

  5. 5

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  4. 9

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10

    タイでマッサージ施術後の死亡者が相次ぐ…日本の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションは大丈夫か?