がん難民コーディネーターに聞く うろたえないための知識

公開日: 更新日:

 また、「海外がん医療情報リファレンス」では新着薬剤や海外の最新情報を、「『統合医療』情報発信サイト」は民間療法などの科学的根拠に基づいた情報を得られる。

「がんの情報は短期間で大きく変わる。2年以上経っているものは古い内容が含まれていることを考慮すべき」

 さらに情報収集で積極的に活用すべきは、患者の会だ。病院や医師に対する「本音の評価」や、当事者だからこそ分かる「本当に有効な治療情報」などを聞ける。自治体の役所の窓口や病院の看護師、地元のケアマネで、患者の会について教えてもらえる。

 藤野氏が一貫してがん患者やその家族に伝えているのは「がん治療を決して諦めない」こと。

「『治療法がない』と言う主治医より、新たな治療法を提示してくれる医師の方がいい。半年延命できれば、その間に新たな治療法が登場する可能性がある。そうやって、余命数カ月と言われたがん患者さんが何年も元気で過ごしてるケースを何度も見ています」

▽ふじの・くにお 海外の医学書の翻訳を機に、がん難民コーディネーターとして毎年300人前後の患者たちに無償で相談に乗っている。近著に「まんがでわかる賢い患者入門 がんで死なない」(小学館)。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い