「病気だ」という認識が大事 医師は客観的なデータ提示を

公開日: 更新日:

 開業医の先生から患者さんが紹介されてきた時、まず行うのが「喘息は病気である」という認識を持ってもらうことです。

 多くの患者さんは、これまでの主治医から「症状はどうですか?」といった聞き方をされています。長年、コントロール不良の喘息を抱えていると、息苦しい状態が“当たり前”になりがちです。そのため、主治医からの質問に対し「いつも通りです」「悪くありません」と答えがちです。

 患者さんにとっては、「いつも通り=喘息でつらいことはまったくない」という意味ではないのですが、主治医側からすると、「うまくコントロールできている=今の治療で問題がない」との認識になってしまいます。これでは、治療内容や処方薬が、何年、十何年とずっと同じまま、となってもおかしくありません。

 私は、まず生活環境などに関する問診を十分に行い、喘息を悪くさせる環境因子を除去できるように指導を行います。それに加え、呼吸機能検査(スパイロメトリー)、気道過敏性試験、気道抵抗測定、血液検査、胸部CT検査など、患者さんの症状、年齢、目的に応じて複数の検査を行います。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性