エアコン暖房で咳が止まらず 冬のカビが思わぬ病気を招く

公開日: 更新日:

 大寒波の到来で、暖房をフル回転させているなんて人も多いだろう。きちんと手入れしていないまま使い続けると、思わぬ病気を招くことになる。

 寒い屋外から自宅に戻ってエアコン暖房をつけると、なぜか咳、くしゃみ、のどの痛みが続く。そんな人は「カビ」が原因かもしれない。

 カビは、酸素と栄養、それなりの温度と湿度がある環境ならばどこにでも発生する。目に見えないカビの胞子は空気中にも漂っていて、知らず知らずのうちに吸い込んでいる。それを繰り返していると体内で抗体がつくられ、アレルギー反応を起こして健康被害が表れるケースもある。

 東京医科歯科大名誉教授の藤田紘一郎氏(感染症学)は言う。

「カビというとジメジメした梅雨や夏の時季をイメージしますが、近年は冬でも減りにくい環境が整っています。鉄筋コンクリートのマンションなど、いまの住宅は気密性が高いうえ、冬は暖房で暖かく、加湿器で適度な湿度も維持されている。人間にとって快適で便利な環境が、カビを増やしているのです。とりわけ、エアコンの手入れをしていない場合、エアコンの内部やフィルターに繁殖したカビが空気中に放出されます。知らず知らずのうちにカビを吸い込み続け、冬でもカビによるアレルギー症状を発症するケースが増えているのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」