喉が詰まるような違和感は「脳梗塞」の予兆かもしれない

公開日: 更新日:

 喉が詰まったような違和感を覚えた場合、脳梗塞の予兆の可能性がある。国立病院機構東京医療センター感覚器センター(耳鼻咽喉科学)角田晃一医師に聞いた。

 角田医師が市中病院に勤務していた時、内科から80代の患者が紹介されてきた。「扁桃炎ではないか」との見立てだったが、角田医師が口腔内を見ると、1カ所、咽頭後壁(口の突き当たり)がボコボコ腫れ、脈と同期して拍動していた。扁桃炎ではなく、口の中への頚動脈の変位走行異常(以下:走行異常)だった。

「その理由として考えたのは、高齢で前かがみの姿勢になると、胸、胸郭、頭のてっぺんの距離が近くなり、首が短くなる。静脈は縮むことができますが、動脈は加齢で硬くなっていて縮まず、抵抗のない口の中で不自然に曲がるしかなかった、ということです」

 すると、血液の流れに変化が起こる。血管が曲がっているため、あるところではせき止められ、あるところではドッと流れる。後者の時、その流れの勢いで血栓が一気に脳へ飛び、脳梗塞を起こす可能性がある。

「この患者には『脳梗塞を起こすリスクがあるからすぐに内科へ行きましょう』と紹介状を書きました。ところがその患者はすぐに行けなかった。すると6日後、脳梗塞を起こして病院へ救急搬送されました」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった