第三者からの卵子提供 日本人夫婦は年間700~800組が利用

公開日: 更新日:

 子宮自体には問題がないのに、何らかの原因で妊娠可能な卵子が得られないことがある。中でも、晩婚化などにより、子供を望んだ時には既に年齢的に卵子の数や質が低下(卵子の老化)し、妊娠に至らない女性が増えている。

 そのような場合に有効なのは、第三者女性(エッグドナー)から卵子の提供を受け、夫の精子と体外受精を行い、その受精卵(胚)を妻の子宮に移植する「卵子提供」である。しかし、卵子提供は国内の医療機関では基本的に認められていない。希望者は民間業者を介して、海外の医療機関で受けているのが現状だ。

■選択肢としての情報周知が課題

 日本人向け卵子提供・代理出産の業界最大手のエージェンシー「メディブリッジ」(東京・品川)のスタッフが言う。

「米国をはじめ海外では、卵子が原因と考えられる不妊状態になった場合、医師が卵子提供を勧めます」

 業界全体で推計すると、年間700~800組の日本人夫婦が海外の医療機関で卵子提供を受けているとみられている。同社は創業12年目になるが、これまでに卵子提供を受ける1000組以上のカップルをサポートし、うち約95%が子供を授かっているという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」