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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

術後の鎮痛薬でドラッグ中毒に 米国では過剰摂取死年7万超

公開日: 更新日:

 アメリカではドラッグ過剰摂取による死亡が、ついに年間7万人を超えました。

 CDC(アメリカ疾病対策センター)の調べでは、2017年のドラッグ過剰摂取による死者は、前年より10%近く増加の7万2000人。エイズ、交通事故、そして銃による死亡者がピークに達した年の死者を全部足した数を上回ります。

 最大の原因は本コラムでも何度も取り上げているオピオイド系麻薬で、過剰摂取死の3分の2を占めています。

 手術後などに処方される強い鎮痛薬ですが、4人に1人が依存症になるといわれ、処方薬が切れると、同じ効果を持つヘロインや、もっと安く手に入るファンタニルなどの合成オピオイドへと移行しがち。あらゆる階層の、あらゆる年齢のアメリカ人が犠牲になっているのも、他のドラッグにはない特色です。

 先月「アメリカン・ジャーナル・オブ・パブリック・ヘルス(AmericanJournalofPublicHealth)」に発表された論文では、向こう10年間、オピオイド系麻薬で亡くなる人は推定51万。この論文を発表したスタンフォード大学の研究者らは「過剰摂取死を防ぐための対策が実態に追いついていない。対策を十分に取れば効果は出るはず」とコメント。

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