著者のコラム一覧
名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

上の血圧だけが高い高齢者 「理屈」と「事実」に食い違い

公開日: 更新日:

 高齢者の高血圧の特徴は、下の血圧はむしろ低めで、上の血圧だけが高い「孤立性収縮期高血圧」にあります。

 この「高齢者孤立性収縮期高血圧」にどう対応すればいいのか。今から30年以上前の私の最大の疑問のひとつでした。

 30年前の私がどう考えていたかというと、下の血圧が低めで上の血圧だけが高いのは、動脈硬化が進んで血管が硬くなっている証拠で、その硬い血管に十分な血液を送り込むためには、高い血圧でなければかえって臓器の血流が不足して、脳梗塞心筋梗塞など血管が詰まる病気が増えるのではないかというものでした。

 当時、読んでいた内科の教科書にも「高齢者の孤立性収縮期高血圧は170㎜Hgを超えた場合には治療をしたほうがいいという意見が多い」というような、あいまいな記述があるだけで、治療すべきだとは書かれていませんでした。

 しかし、この理屈は間違っていることが、1991年の論文で示されました。この研究は60歳以上の上の血圧だけが高い患者(上の血圧160㎜Hg以上かつ下の血圧90㎜Hg未満)に対し、降圧薬を使ってプラセボと比較したランダム化比較試験です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松村北斗&目黒蓮の"2強"を崩すSTARTO社の若手演技派は? 男性アイドル戦国時代のカオス

  2. 2

    「ペチュニア」と「キンギョソウ」が見頃を迎えた花と緑のテーマパーク「東京ドイツ村」入場券を5組10人にプレゼント

  3. 3

    中傷動画めぐり永田町で怪文書乱舞…高市首相を守る「官邸ポリス」出動も時すでに遅し

  4. 4

    森香澄には「あざとかわいい」にとどまらない「主役体質」の素質アリ

  5. 5

    楽天次期監督に「巨人・橋上代行」が急浮上!“短命政権”を繰り返すフロントの悪癖と思惑

  1. 6

    亡くなったガッツ石松さんの“OK牧場”伝説 防衛戦前夜ウイスキーを一気飲み「一瞬で天国に駆け上がった」

  2. 7

    阪神藤川監督「オラつき」連発に対戦相手やファンから苦情の嵐《格好いいと思っているのかな》

  3. 8

    日本三景「天橋立」にクマ出没も“スピード捕獲”できたワケ…宇都宮市では3日と難航したのに

  4. 9

    楽天・塩川達也監督代行とは何者か…野村克也氏から重宝された「悪く言えばイエスマン」

  5. 10

    見上愛は桐朋女子中高から日芸演劇学科に進んで演出家を志す 大学同級生・河合優実との本当の関係