飛散量が少なくても危ない“凶悪化する花粉”対策のポイント

公開日: 更新日:

 二酸化窒素や硝酸塩などの大気汚染が花粉と結びつくと、花粉の殻が傷つき、かつ、花粉が水に溶けやすくなる。

「すると空気中の水分が花粉の中に染み込み、花粉が膨張。やがて爆発(破裂)し、殻の中のCry j2が外に飛び出してしまいます」

 一方、Cry j1は、乾燥によって花粉から剥離したり、空気中の水分で花粉から切り離されて、やはり空気中を漂う。

「花粉の飛散量が少なくても、それとは関係なく、微細なアレルゲンが空中に漂う。吸い込みやすく、花粉症の症状が出やすくなるのです」

■微小化で肺胞へ

 大気汚染と結びついて花粉が爆発することは前項で触れた。

「すると、花粉成分は非常に小さくなります。通常、花粉は直径30マイクロメートルですが、私の計測では最小0.06マイクロメートルと、PM2.5(2.5マイクロメートル)よりも小さくなっていました」

 王教授は、花粉成分の大きさを13段階に分けて、人体呼吸器系のどの部位に届くかを調べた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー