白血病と闘う池江璃花子はこれからどんな治療を受けるのか

公開日: 更新日:

 急性リンパ性白血病では急性骨髄性白血病とは違う抗がん剤が使われるが、同じく寛解導入、地固め治療が行われ、白血病細胞の根絶を目指す。

 もしも、すべての治療が順調に推移した場合でも、治療期間は4~5カ月かかる。

「とはいえ、治療終了後すぐ競技に復帰というわけにはいかないのではないでしょうか。治療中のトレーニングは難しいですし、特に急性リンパ性白血病の化学療法では、筋肉に影響するステロイドホルモンも使われると思います。筋力と体力を競技ができるレベルまで戻すには少し時間がかかります」

 仮に再発リスクが高い急性白血病と診断された場合は、寛解後療法として同種造血幹細胞移植(骨髄移植)が行われる。

「患者さんの白血球の型にマッチした兄弟姉妹、あるいは『骨髄バンク』に登録されているデータからドナーが選択されます。骨髄移植は超大量の抗がん剤と全身の放射線治療を行って白血球を消滅させた上で、提供者の骨髄が定着するまで約1カ月間かかります。投与される提供者の骨髄(移植片)にとっては、移植先である体は異物です。そのため、攻撃してしまう移植片対宿主病の合併症が起こることもあります」

 池江選手は高熱が続いたり、血が止まりにくいといった重い症状は現段階では出ていないという。仮に上記のような治療が行われるとすると、まだ体力がある段階で治療開始となるので、完治を期待したい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  4. 4

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  5. 5

    timelesz篠塚大輝“炎上”より深刻な佐藤勝利の豹変…《ケンティとマリウス戻ってきて》とファン懇願

  1. 6

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”女性議員ついに書類送検! 野党支持率でトップ返り咲きも玉木代表は苦悶

  3. 8

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  4. 9

    波瑠のゴールインだけじゃない? 年末年始スクープもしくは結婚発表が予想される大注目ビッグカップル7組総ざらい!

  5. 10

    アヤックス冨安健洋はJISSでのリハビリが奏功 「ガラスの下半身」返上し目指すはW杯優勝