体のあちこちにカビが…「爪の水虫」放置はこんなに危険

公開日: 更新日:

「足水虫であれば、市販の塗り薬でも正しく塗れば完治します。一方、爪水虫はごく軽症を除き、塗り薬では治りません。飲み薬の治療が必要です」

 爪水虫の治療薬は、飲み薬が3種類(1997年、99年、2018年発売)と塗り薬2種類(2014年、16年発売)がある。自分の爪水虫には飲み薬か、塗り薬か……。この判断が非常に重要なのだが、これまでは、塗り薬が適さない爪水虫にも、塗り薬を使われているケースがかなりあった。

「14年に爪水虫にも有効な塗り薬が登場し、『塗ったら治る』という過大評価で、どの爪水虫にも塗り薬が出されるようになった。『爪水虫で一生懸命塗っているけど治らない』という患者さんが増えたのです」

 その背景には、医師が副作用を過剰に心配して、積極的に飲み薬の治療を行おうとしてこなかったという事情がある。

「しかし医師の管理のもとに処方すれば、たとえ高齢者でも、たいていの人は飲み薬でも副作用の心配がないことが分かっています。感染症である水虫は完治させないと意味がない。感染拡大・再発を防ぐために、正しい治療が必要」

 塗り薬で完治可能なのは、爪の先端だけが濁っている初期の軽症例、または爪の表面だけが濁っている特殊なタイプ。それ以外の大部分は飲み薬になる。

 あなたの爪水虫が、家族中の水虫の「元」になっているかもしれない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑