広がる治療の選択肢「潰瘍性大腸炎」で知っておくべきこと

公開日: 更新日:

 下痢がよく起こる。ねばねばした粘液と血が混じった便も出る。腹痛やお腹の不快感がある――。これが、潰瘍性大腸炎だ。今、治療の選択肢がいくつもあるが、“古い治療”のままの患者も多い。潰瘍性大腸炎の治療に力を入れる大阪・インフュージョンクリニック院長の伊藤裕章医師に適切な診断と治療のポイントを聞いた。

 下痢がよく起こる病気といえば、過敏性腸症候群もある。これは、検査をしても胃腸に原因となる異常が見つからず、しかし下痢、または便秘、またはその両方を繰り返す。

「潰瘍性大腸炎との違いは、粘血便(粘液と血が混じった便)があるかどうか。過敏性腸症候群は下痢はあるが、粘血便はありません。粘血便が見られれば、潰瘍性大腸炎を考えます」(伊藤医師=以下同)

 潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起こり、潰瘍やびらんが連続的にできる原因不明の病気だ。患者数は増加しており、かつて「日本人に多い病気」といわれていた胃がんの2倍以上。患者数は、慢性腎不全や大腸がんに匹敵する(2014年10月時点)。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」