アルツハイマー病が“脳の糖尿病”と言われるのはなぜなのか

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■発症の重要危険因子は「高インスリン」と「高血糖」

 糖尿病の人は、そうでない人に比べてADリスクが高いことが知られている。ロッテルダムスタディーではそのリスクは2倍以上とされ、九大の久山町研究でも糖尿病予備群を含め同様のリスクが報告されている。

 認知機能が落ちていない通院中の糖尿病の人に頭部MRI画像を用いてADに特徴的な海馬の萎縮を観察する「VSRAD(早期アルツハイマー型認知症診断支援ソフト)」で検査したところ、59%に軽度な海馬萎縮が見られたと鬼頭名誉教授が報告している。海馬は脳の記憶や空間学習能力に関わる脳の器官だ。

「糖尿病の95%を占める2型糖尿病には『高インスリン』と『高血糖』という特徴があります。この2つはADの最も重要な危険因子です。糖質の多い食品を食べて血糖値が上昇すると、それを抑制しようとして体中から大量のインスリンがあふれてきます。高インスリンは、細胞に多くの害を与えることがわかっています」

■インスリン抵抗性が神経増殖とAβ分解を阻害

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