右側の腹痛に注意!死をも招く「総胆管結石」の疑いあり

公開日: 更新日:

 もし、結石が外れれば、痛みがウソのように治まる。しかし必ずしも外れるわけではない。

「すると十二指腸側から細菌が侵入し、胆管全体で細菌が繁殖し炎症が起こる。これが胆管炎で、細菌の繁殖が肝臓まで及ぶと、肝臓は血流が豊富なので、全身に細菌が回る。敗血症で死に至ることもある。だから、総胆管結石は速やかな治療が必要なのです」

 腹痛で受診し、総胆管結石による胆管炎を起こしている場合、内視鏡の緊急手術になる。結石が詰まっている出口からステント(ストローのようなプラスチックの筒)を入れ、胆汁が流れるようにする。点滴で胆管炎の治療を行い、炎症が治まったら、2度目の内視鏡で結石を取る。入院期間は10日ほど。

■痛みが治まっても危険は去っていない

 では、結石が外れたら? 腹痛はウソのように治まるが、“一件落着”とはならない。

「総胆管結石が十二指腸側に流れていればいいですが、外れて胆管に戻ったことも考えられる。ほかに総胆管結石があるかもしれない。画像検査で確認すべき。CTやMRIで総胆管結石がなくても、超音波内視鏡の検査を行ったほうがいい」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較