増える緑内障 回避のカギは眼底を三次元解析するOCT検査

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 しかしレーシックで角膜を削っている人は、目の玉が容易にへこむため、正確な眼圧を測定できないからだ。

「まるで血圧を測定できないまま高血圧の治療を行うかのよう。手探りで眼圧を下げる治療を行わねばなりません」

 前述の通り、緑内障は「視野が欠ける」などの自覚症状が出た段階ではすでに末期の状態。言い換えれば、そうなるまでは、生活に何の支障もない。

 それでも出来る限り早く治療を開始した方がいいのは、一度症状が出始めると、元の「ちゃんと見えた状態」に戻すのは不可能だからだ。

「末期の緑内障では、毎月病院に検査に来てもらう必要があります。視野検査だけでも片目で15分はかかりますし、眼圧や眼底などやらなければならない検査は幾通りもあり、一度の受診で1時間以上はかかるでしょう」

 緑内障には手術という手段もあるが、眼圧を下げるもので、「完治」を目指すものではない。患者への負担も大きい。

「難易度が高い手術で、手術後は今の視力より下がって見えづらくなることもあります。それでも将来、失明するよりはいいだろう、ということで行う。それが緑内障の手術なのです」

 早期発見であれば、生涯、1剤の目薬をさすだけで視力を維持できる可能性が高い。どちらがいいかは一目瞭然だ。

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