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石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

米国誌で研究報告 ビタミンDを取りすぎるとむしろ骨が減る

公開日: 更新日:

 ビタミンDというのは正常な骨を作るのに必要な成分です。足りないと骨軟化症(くる病)という病気になって、強い骨が作られなくなります。骨が減ると骨粗しょう症になります。その予防のために、ビタミンDのサプリメントを取っている人も多いのではないかと思います。

 確かにビタミンDが不足すると、骨が不健康な状態になることは事実です。しかし、普通に食事を取っていれば、通常は問題になるようなビタミンDの不足は起こりません。それでは、ビタミンDの不足がない人が、サプリメントとしてビタミンDを取ることには、危険はないのでしょうか? 今年の米国医師会雑誌に、それについての研究結果が発表されています。ビタミンDは1日400単位取れば十分と考えられています。そこで400単位のサプリメントと比較して、4000単位や1万単位という、多い量のサプリメントを取った時の、骨の変化を調べてみたのです。

 検査は最新の骨の量や強さを測定できる機器により行われました。3年間の使用により、サプリメントの量が多いほど、逆に骨に含まれるカルシウムの量は低下していました。つまり、ビタミンDをサプリメントで大量に取ると、骨の量は増えないばかりか、逆に減っていたのです。

 その原因はまだ不明ですが、ビタミンDのサプリメントは多ければ良い、というものではないようです。

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