著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

睡眠専門誌で報告 就寝1~2時間前の入浴は安眠につながる

公開日: 更新日:

 お風呂に入ることは、古代ギリシャの時代から、健康のための習慣として愛されています。ただ、それは主に傷を早く治したりする効果で、睡眠と入浴との関係が話題となるのは、比較的最近のことです。

 皆さんの中にも、気持ち良く眠るために、寝る前にお風呂に入るという方が多いと思います。しかし、「入浴と安眠」との関係は、どこまで分かっているのでしょうか? 

 今年の睡眠科学の専門誌に、この問題についてのこれまでの研究をまとめた論文が掲載されています。それによると、寝る1時間から2時間くらい前に、40から42度のお風呂に10分以上入ることにより、その後の睡眠に入りやすくなり、睡眠の質自体も改善する、という結果が得られています。

 お風呂に入ると体が温まって、体温が上がり、それが下がってくる時に眠りやすくなるのだ、という説明がよくされていますが、今回の研究の結論はそうではありません。それほど熱くないお湯に比較的短時間入ると、皮膚の近くの血行が良くなって熱を発散するので、体の中の温度(深部体温)は下がるのです。それが心地良い睡眠につながっているようです。熱いお湯に長く入ると、のぼせてしまい、体温も上がってしまうので逆効果になるわけです。

 安眠のためには、のぼせるのは禁物であるようです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情