著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

思春期の子供は診察料を惜しんで性病をいくつもためこむ

公開日: 更新日:

 性感染症専門医として約40年、患者さんの診療にあたってきました。その中には多くはありませんが、子供の患者さんもいました。

 もう昔の話になりますが、父親が中学1年生(13歳)の息子さんを連れてきたことがありました。そのお父さんは診察室に入るなり、「先生、診てくれよ。こんな病気、俺でもなったことないのに、うちのガキがこんなになっちゃって。治してくださいよ」と、かなり興奮した様子でまくし立てるので、何事かとビックリしました。

 息子さんのムスコを診察すると、尿道口から黄色い膿(うみ)が出ていました。オシッコのし始めに痛みがあるという。典型的な「淋菌性尿道炎(淋病)」の症状です。抗生物質を1回注射すれば、すぐ治るので問題はありません。

 それにしても性感染症の問診は「いつ」「どこで」「誰と(感染源)」「どんな性行動をしたか」「いつから、どんな症状が出たか」を聴取するのが基本です。しかし、毛もチョロチョロしか生えていない子供ですから詳しく話せるわけもありません。目の前には父親もいます。本当かウソか分かりませんが、相手の女性は通っていた塾の若い先生だったようでした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波