著者のコラム一覧
奥野修司ノンフィクション作家

▽おくの・しゅうじ 1948年、大阪府生まれ。「ナツコ 沖縄密貿易の女王」で講談社ノンフィクション賞(05年)、大宅壮一ノンフィクション賞(06年)を受賞。食べ物と健康に関しても精力的に取材を続け、近著に「本当は危ない国産食品 」(新潮新書)がある。

(3)有効性を発信した医師の投稿が「誤情報」として削除された

公開日: 更新日:

 薬価が安く、安全性が極めて高く、さらに予防にも治療にも有効だとわかっているイベルメクチンが、なぜ新型コロナ禍で使われなかったのか。というより、現場でイベルメクチンを使おうとする医師はいなかったのか。

イベルメクチン 世界の臨床医の証言」(南東舎)には、イベルメクチンで患者を救おうとした医師たちはいたのに、称賛されるどころか、医師が解雇されたり、あるいは医師免許を取り消すといった脅迫が世界中で起こっていたと記されている。それだけではない。行政のトップがイベルメクチンの使用に対して警告を発した国が少なくなかったという。国家によるイベルメクチンの排除である。その結果、医師が守るべきヒポクラテスの誓いの一節「医師は患者に害を及ぼさない」という基本原則が失われてしまったのだ。本書からそうした例を引いてみる。

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