痛みは胸の左側に起こらない…心筋梗塞で手遅れになる勘違い

公開日: 更新日:

 しかし、心筋梗塞の再発リスクは、患者やその家族の間でも十分に認知されているとは言い難い。「心筋梗塞を起こしたけど、治ったから大丈夫」と再発予防に取り組んでいない人もいる。

「アスピリンなどの薬の服用に加え、心筋梗塞の再発予防として重要なのは、LDL(悪玉)コレステロールを下げること。目標値はガイドラインが改定されるたびにより低値となり、現在は心筋梗塞を起こした人は70㎎/デシリットル未満を目指すべきだとされています。運動療法、栄養指導、生活指導、ストレスマネジメントなどで、包括的に再発予防を行う心臓リハビリテーションも必要です」

 心臓リハビリテーションは、薬物療法に匹敵するほど効果が大きい。

 しかし、入院から退院までは比較的多くの病院で行われているが、退院後、外来で行っている病院は全国で2~3割程度。

「心臓リハビリテーション学会のホームページで心臓リハビリテーションを行う施設が紹介されているので参考にしてください。週3回、退院後150日間通うことになっていますが、難しい人も多いでしょう。その場合は週1回でもいい。最悪の場合、一度でもいい。自分に合った強度の運動などを知り、実践するようにしてください」

 心筋梗塞をはじめとする心疾患は日本人の死因の第2位。しかし、心筋梗塞対策を各人がしっかりできるようになれば、死亡者数の大幅減少が期待できる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃