著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

米国では新型コロナが老人ホームに蔓延 高齢者と介護者をどう守る

公開日: 更新日:

 WHOが新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)宣言をした3月11日現在、アメリカでのコロナウイルス感染者は1200人を超えました。ヨーロッパからの渡航の30日間停止、大規模イベントの中止、激増する学校閉鎖など、このコラムがみなさんの目に留まる時には一体どんな状況になっているか予測もつきません。

 そんな中、感染者・死者ともに最も多い西海岸のワシントン州を中心に、全米の老人施設での感染を食い止め、入居者だけでなく介護者をどう守るかが大きな課題となっています。

 ワシントン州郊外の街、カークランドでは老人ホーム「ライフケアセンター」を中心に大きなクラスターができています。

 感染が始まった当初、同老人ホームには120人が生活していましたが、そのうち18人が新型コロナウイルスのために亡くなりました。また11日現在、入居中の49人のうち21人が陽性と報道されています。さらに近隣の10軒の老人ホームでも入居者またはスタッフの感染が確認されています。

 こうした状況を受け、全米の介護施設で家族に対して訪問を控えるよう呼びかけ、多くが面会時間を制限し、最近、海外旅行をした家族の訪問禁止。訪問者を完全にシャットアウトするところも出ており、ただでさえ孤独な高齢者の心身にどんな影響をもたらすのかが強く懸念されています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし