唾液を使ったPCR検査が可能に 北大教授の画期的研究が進む

公開日: 更新日:

 今のPCR検査のやり方(綿棒方式)の問題点は、熟練した採取者の確保が困難なことや、採取者や周囲の感染リスクがあること、隔離された採取場所が必要なこと――が挙げられます、しかし、この唾液を使ったPCR検査だと、容器に唾を吐いてもらうなどして検体を採取して調べることができます。これだと感染のリスクも抑えられるし、隔離された場所も必要ありません。ただでさえ、ひっ迫する防御具を浪費する心配もないのです。今のところ臨床段階ですが、綿棒採取と唾液採取の結果は変わりません」

 米ラトガース大の試験によると、60人に対する綿棒方式と唾液採取によるPCR検査の結果は同じ。イェール大の試験では、新型コロナウイルスのPCR検査の検体として、咽頭ぬぐい液よりも唾液の方が、ウイルス量が約5倍多かったという。

「海外のデータを取り入れながら症例を重ね、いずれは(唾液採取に)切り替えた方がいいのではないか」(豊嶋教授)

 今後の展開に注目だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」