新型コロナは「第2のエイズウイルス」なのか 衝撃の論文が

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスは部分的にエイズウイルスに似ているといわれているが、あくまで構造上のものであった。しかし、現実的な可能性を物語る論文が発表され、世界中の医療関係者に衝撃を与えている。「Cellular and Molecular Immunology」に今月掲載された論文で、執筆者は中国・上海在住の研究者と米国の研究者だ。一体どんな内容なのか? 「弘邦医院」(東京・葛西)の林雅之院長に聞いた。

 論文によると、新型コロナウイルスは、リンパ球の一種で細胞免疫をつかさどるT細胞に感染するという。事実、新型コロナ感染症の重症患者はリンパ球が減ることが確認されている。リンパ球がほとんどなくなり、免疫システムがかなり破壊されている死亡例も報告しているのだ。これは新型コロナウイルスがエイズを発症させるHIV免疫不全ウイルスのように免疫システムを破壊しうる可能性を物語っている。

「T細胞とは免疫の司令官のような役割をする細胞です。ウイルスが体内に侵入すると、まず体中をパトロールしている食細胞・マクロファージや樹状細胞がウイルスの情報を集めて司令官役のT細胞に報告します。情報を受け取ったT細胞は、インターフェロンやサイトカインを分泌して“殺し屋”のキラーT細胞を活性化させ、ウイルスに感染した細胞を探して破壊するよう促すのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々