唾液を使ったPCR検査が可能に 北大教授の画期的研究が進む

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために急がれているのがPCR検査の拡充だ。安倍首相は4月6日の新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、1日当たりの実施数を2万件に増やす方針を表明したが、今のところ、多い日でも1日約9000件といい、なかなか増えていないのが現状だ。

 厚労省はPCR検査を増やすため、特例的に歯科医師がPCR検査を行うことを認めたが、PCR検査が増えない理由のひとつは、感染リスクがあるだろう。綿棒を使って鼻や喉の粘膜から検体を採取するため、どうしても咳やくしゃみが出やすくなる。この時、感染者の飛沫が医師や看護師に飛んで、新たな感染者を増やしてしまうのだ。だが、現在、医療従事者が介入しなくても検体が採取できる画期的な手法の研究が進んでいる。唾液を使ったPCR検査だ。

 研究を進めている北海道大学血液内科の豊嶋崇徳教授がこう言う。

「新型コロナウイルスというのは、ある特定の受容体にくっつき、その発現が口の中で多いことが分かってきました。おそらく症状の出ない人の味覚に異常が出るのも、このためだと思われます。つまり、口の中でウイルスが増えてうつす、こういう流れです。そのため、すでに米国ニュージャージー州ではドライブスルー方式で唾液を採取するPCR検査法が始まっています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 4

    大山悠輔に続き石川柊太にも逃げられ…巨人がFA市場で嫌われる「まさかの理由」をFA当事者が明かす

  5. 5

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  4. 9

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10

    タイでマッサージ施術後の死亡者が相次ぐ…日本の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションは大丈夫か?