難聴は認知症の危険因子 補聴器は早めの装着で慣れること

公開日: 更新日:

 記者の母は70代後半。数年前と比べると、かなり耳が遠くなってきたように思う。

 返事が欲しいような会話でも、「うん、うん」とただうなずくことが増えた。よく聞こえず、適当な相づちで乗り切ろうとしているのだろうが、果たしてこの状態を知らん顔して見過ごしてもいいのか、心配だ。

「70歳を越えると、ほとんどの音域の聴力が、軽度から中等度の難聴レベルにまで低下する人が多くなります」

 こう話すのは、国際医療福祉大学熱海病院検査部の〆谷直人部長。聴力は30代以降になると、高音域からゆっくり低下していく。それでも日常生活の中の音や会話を構成する音の大部分は聞こえているため、60代になるまで特に聞こえの悪さを意識しない人が多いそうだ。

 記者は母に「プレゼントするから補聴器を使っては?」と何度か提案したのだが、かたくなに拒否され続けている。しかし、補聴器はつけなくても問題ないのだろうか。

「補聴器は、購入してすぐに快適に聞こえるものではないんです。脳の聴覚中枢が補聴器に慣れるには約3~6カ月かかるといわれています。できるだけ年齢が若いうちから使い始めた方が、補聴器を通して聞く音に慣れやすい」(〆谷部長)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中島歩「あんぱん」の名演に視聴者涙…“棒読み俳優”のトラウマ克服、11年ぶり朝ドラで進化

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 4

    国分太一は会見ナシ“雲隠れ生活”ににじむ本心…自宅の電気は消え、元TBSの妻は近所に謝罪する事態に

  5. 5

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒

  1. 6

    ソシエダ久保建英にポルトガル名門への移籍報道…“あり得ない振る舞い”に欧州ザワつく

  2. 7

    「続・続・続」待望の声続々!小泉今日子&中井貴一「最後から二番目の恋」長寿ドラマ化の可能性

  3. 8

    「コンプラ違反」で一発退場のTOKIO国分太一…ゾロゾロと出てくる“素行の悪さ”

  4. 9

    旧ジャニーズ「STARTO社」福田淳社長6月退任劇の内幕と藤島ジュリー景子氏復権で「お役御免」情報

  5. 10

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇