著者のコラム一覧
小堀鷗一郎医師

1938年、東京生まれ。東大医学部卒。東大医学部付属病院第1外科を経て国立国際医療センターに勤務し、同病院長を最後に65歳で定年退職。埼玉県新座市の堀ノ内病院で訪問診療に携わるようになる。母方の祖父は森鴎外。著書に「死を生きた人びと 訪問診療医と355人の患者」(みすず書房)。

見直しが4年遅れて「患者の選別」を招いた診療報酬制度

公開日: 更新日:

■足りない「多死社会」への備え

 もともと日本では制度の見直しが後手後手になってきた。在宅医療についても、国は病院にはめた足かせをなかなか外そうとしなかった。

「国は現在、膨張する医療費の支出を抑えるために病院よりも治療費が安い在宅医療を推進しています。訪問診療の報酬も外来よりも高く設定されるようになりました。ただし、同じ訪問診療でも、診療所と病院(200床未満)に同じ診療報酬が払われるようになったのは2010年になってからです。06年に在宅療養支援診療所制度がスタートした時は、診療所以外で対象となるのは、半径4キロ以内に診療所が存在しない病院に限定されていたのです」

 普通に考えれば、医師が一人で対応しているような診療所よりも、大勢の医師が在籍する病院の方が訪問診療をやりやすいはずだ。インフルエンザが流行している時期になれば、診療所は近所の子供の診察で手いっぱいになる。そんな中で往診に行くのは困難だろう。それでも国は「往診は診療所が担うべきもの」としてきたのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    「マクドは健康保険と年金に加入できてよかった」 シニアが働き続けるために必要なこととは?

  3. 3

    徳川光圀(1)水戸黄門は全国漫遊などしていない 主に出かけたのは江戸と領地の往復

  4. 4

    東京・蒲田の2駅結ぶ蒲蒲線、大田区と地元を取材して分かった実現のハードルと地元の思い

  5. 5

    東京・大井町、OIMACHI TRACKSと対照的な東小路飲食店街、商店街理事長が直面する2つの問題

  1. 6

    NHK夏の音楽特番「うたであえたら」は北川景子のMCが見事 カオスと化した近年の紅白はお手本に

  2. 7

    「山口組」抗争指定解除へ、それでも対立は続く…6代目幹部「喜ぶのは早い」

  3. 8

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  4. 9

    止まらない高市首相SNS発信に官邸総動員の実態…この週末は3日間で11連投も「ゴキブリ」投稿で大炎上

  5. 10

    清水アキラさんが三男急死の直前に語っていた“せがれ”のこと 良太郎さんに口説かれものまねショー復帰