著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

夜盲症(2)幼児期から暗い場所で見えづらい…最も多い原因は網膜の異常

公開日: 更新日:

 時間経過を経ても目が暗闇に慣れないため、暗い場所や夜になると目が見えづらくなる。それが「夜盲症」です。生まれつきのもの(先天性)と、生まれた後に外部からの要因や影響で発症するもの(後天性)があり、さらに先天性の夜盲症は「進行性」と「非進行性」の2つに分けられます。

 生まれつきの進行性夜盲症では、暗い場所での見えづらさが幼児期からあります。症状の進み具合は非常に緩やかで、数年から数十年かけて見える範囲が狭まっていき(視野狭窄)、明るい場所の視力も低下していきます。

 この病気の原因として最も考えられるのは、「網膜色素変性症」です。遺伝性の病気で、目の中で光を感じる組織である網膜に異常がみられます。眼底検査を受けることで網膜色素変性症かどうかがわかります。

 初期では網膜の色調が正常な人よりも悪くなっている程度ですが、中期になると網膜の周辺部に色素沈着が現れ、進行とともに網膜の中心に広がり、末期では黄斑部にまで色素沈着が及びます。

「暗い場所が見えづらく、夜盲症と診断された。眼底検査で、原因である網膜色素変性症が見つかった」という人もいれば、夜盲症の症状はそれほどではなく、視力の低下が著しくなってから検査で網膜色素変性症が判明し、「そういえば、夜や暗い場所では見えにくいと思っていた」と気がつく人もいます。

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