新型コロナ<番外編>ウイルスを抱えたまま退院を受け入れた

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスの感染で、都内病院の個室に隔離入院していた渡辺一誠さん(40=東京・港区)は、退院予定が1週間ほど延びたものの、4月10日に晴れて退院できた。

 政府が、「新型コロナウイルス緊急事態宣言」を発令してから3日後のことである。

 入院当日、看護師から、「だいたい2週間の入院ですよ」と告げられてから、指折り数えて待ち望んでいた退院日である。

 通常ならステップを踏みながら病院を出るのに、退院と告げられても、渡辺さんの顔から笑顔が消えていた。どういうことだろうか。

 コロナ治療医の判断によると、入院治療中、ウイルス感染の検査を行い、「陰性」が2回出たら退院の目安にされていた。

 ところが渡辺さんの場合、健康は回復していたが、検査をすると、まだ陽性反応が出ていた。しかも反応は強い。まぎれもない新型コロナウイルスの保菌者。それなのになぜ退院が許されたのか。

 渡辺さんは、「病院に、退院を1度は断りました。でも、体が回復したことで、重症の患者さんに病床を空けることを優先しました」と言う。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"