新型コロナ<4>熱い鉄板の上で焼かれるようだった恐怖感

公開日: 更新日:

 発熱を感じた4日後、検査を受けた都内の病院で「新型コロナウイルスに感染」と診断された。

 東京・港区内に住む渡辺一誠さん(40=コンサルタント会社社長)は、診断された当日に緊急入院。個室の病床に伏せたまま、2日目、3日目と、出口が見えない壮絶な症状と闘うことになる。毎朝、体温が36・6度の平熱なのに、午後になると次第に体温が上昇し、39・8度の高熱を記録した。解熱剤を飲んでも、熱が下がらない。体はガタガタと震え、熱い鉄板の上で焼かれているような恐怖感。併せて、咳もひどかった。

「もともと風邪をひくと、咳は長引くタイプでしたが、コロナの咳は、これまで経験のなかった異常な状態でした」

 何かのはずみで、喉がゴボゴボという合図を皮切りに、不穏な空咳が1時間、2時間と延々と続く。

 空咳のこうした長時間の苦しい症状が、毎日繰り返された。食事どころか、睡眠の時間も奪われてしまう。

 深夜、看護師から解熱錠剤「カロナール」(アセトアミノフェン)をもらうとき、渡辺さんは、“コロナール”と聞こえた。「ふざけるな!」と、苦笑した。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」