著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

遺伝子が関係?風邪のひきやすさは生まれつき決まっている

公開日: 更新日:

 風邪が流行する季節になりました。今年はインフルエンザや一般的な風邪以外に、新型コロナウイルス感染症もあり、症状だけからは見分けのつかないこともあるので、例年以上に注意が必要です。

 毎年必ず何度か風邪をひく、という人がいる一方で、「生まれてから一度も風邪をひいたことがない」と豪語する人もいます。生まれてから一度も……というのは大袈裟だと思いますが、実際に風邪のひきやすさに個人差があることは事実です。

 特定の病気で風邪をひきやすい、という人もいます。その代表は気管支喘息で、喘息の人は風邪をひきやすく、重くなりやすいということが知られています。

 それでは、風邪のひきやすさは何で決まるのでしょうか? 完全に解明はされていませんが、体を守っている「免疫」という仕組みの遺伝子に、その秘密があるのではないかと考えられています。

 今年の呼吸器科学の専門誌に、それについての研究結果が発表されています。喘息のある人とない人、合わせて約300人を長期間調査したところ、喘息の患者では風邪をひく回数が多いことが確認されました。さらに風邪ウイルスの感染を抑える免疫系の遺伝子の働きが、喘息の患者では低下していることも確認されたのです。

 風邪のひきやすさは、どうやら生まれつき決まっている部分が大きいようです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも