人工骨を使わない歯科インプラントは腫れない、痛くない

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 歯科インプラントというと、治療期間が長く怖いというイメージを持つ人が多い。実際、治療には半年以上かかるのが普通で、治療後に患部が腫れて、痛みが出たという患者さんも少なくない。その原因のひとつにインプラント治療に使われる人工骨と呼ばれる歯科材料があるという。自由診療歯科医師で「八重洲歯科クリニック」(東京・京橋)の木村陽介院長に話を聞いた。

 歯科インプラント治療とはあごの骨にチタンなどのボルトを埋め込み、その上に人工の歯をつくる治療のこと。その前治療として多くの歯科医師は歯周病などで溶けたあごの骨(歯槽骨)を人工骨を使って補強するのだが、それが原因でさまざまなトラブルが発生すると木村院長は言う。

「人工骨は骨の成分であるハイドロキシアパタイトと呼ばれるカルシウムとリン酸などの化合物や牛などの動物の骨を処理したものなどでつくられています。その粒子をやせた歯槽骨の上に載せて時間が経つと、骨芽細胞が粒子を包むように伸びてきて、その部分に骨が再生されるのです。しかし、人工骨は人間にとって異物ですから人工骨が存在する場所に炎症が起きて痛みや腫れが生じることがあります。時には細菌が感染してあご全体が腫れ上がっておたふく風邪のような症状になる場合もあるのです」

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