入院患者は他人に感染させる能力を持っているとは限らない

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 寒くなれば新型コロナウイルスの感染者数はもちろん、重症・死者数が増えることは誰もが予想したこと。そのために、国を挙げて病床確保に動いてきたはずなのに、冬の入り口の段階で「医療崩壊しかねない」と大騒ぎするのはどうしたことか?

 東京都は、今月19日になって重症用の病床を150床から300床に増やすと言いだした。しかし、5月の時点で400床が確保されていた。当局の甘い予測が重症用病床不足の原因なのは明らかだ。

 ならば、また依頼して元に戻せばいいと思われるかもしれないが、一般病床に戻されたベッドは他の病気の患者がいる。しかも、病院のワンフロアを丸々、重症病床に戻すとなると、リスクも大きく、収入的にも見合わない。

 第一、スタッフが集まらない。緊張感が続く仕事に見合った収入が得られない、感染症に詳しくないなど理由はさまざまだが、「コロナいじめ」に代表されるように、新型コロナに関わる仕事をすると「感染リスクが高い」と思われてしまうことも大きい。京都大学ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授が言う。

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