死亡率を上昇させる「不安」な感情は腸を整えて軽減する

公開日: 更新日:

 とはいえ、不安な感情を強引に抱かないようにすることは難しい。カギを握っているのが「腸」だという。

「脳と腸は『腸脳相関』と呼ばれる深い関係があり、不安と腸も密接に関わっています。東日本大震災や熊本地震の直後、被災地のストレス外来では、頭痛、高血圧、過換気症候群などに加え、とりわけ消化器障害の人が多かったと報告されました。今年のコロナ禍でも便秘を訴える患者さんが増えて、『コロナ便秘』と呼ばれています。不安=ストレスがかかったときの脳のfMRI画像を見ると、記憶をつかさどる海馬が萎縮することがわかりました。微小循環が障害されて脳の血流が悪くなるためで、腸の感覚をつかさどっている前帯状回や島と呼ばれる部位も異常をきたします」

■ビフィズス菌には抗不安効果あり

 また、不安=ストレスを受けると、脳の視床下部からは「CRF」というストレスホルモンが分泌される。

 ストレスに対抗するコルチゾールやアドレナリンの分泌を誘発させるホルモンで、CRFには胃や十二指腸といった上部消化管運動を抑制したり、下部消化管運動を亢進させる作用がある。そのため、腹痛や下痢を招いてしまう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?