名古屋の老人ホームがコロナ感染拡大を食い止められた理由

公開日: 更新日:

 19日にはフロア隔離の利用者、濃厚接触疑いの職員合わせて25人のPCR検査を実施。全員が陰性と判断されたが、偽陰性の可能性を警戒し、2週間の隔離は継続。利用者と職員の体調管理も続けた。さらに、フロア隔離だけでなく、施設全体(3階から7階すべて)の面会、外部からの立ち入りを禁止した。

 これらの対策マニュアルは、昨年2月から看護師、在宅クリニックの医師と話し合いを何度も行いながら作り上げていたという。加えて、愛知県のステージ表に沿ったステージ表も作成し、毎週、全職員と利用者、利用者の家族にも発信していた。

■根拠のない「たぶん大丈夫」はしない

 重症化リスクの高い高齢者が利用する高齢者福祉施設でのクラスターは増え続けている。

「あんしんせいかつ葵」でクラスター発生を防ぐことができたのは「根拠のない『たぶん大丈夫』はしないこと」だと中島氏は言う。

「もうひとつ挙げるなら、隠さずに情報をオープンにすることで先手先手で動けた点。コロナ感染者が出たときは、風評被害を考えてどうしても隠してしまいがちです。しかしオープンにすることで逆に職員、利用者さま、ご家族さまらの協力を得られたのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった