著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

キングカズにならう 嫌みを激励に変える「無効化」のすすめ

公開日: 更新日:

「いつまでちんたらと仕事をしているんだ」

「君は、この仕事に向いていないんじゃないか?」

 職場で上司からモラハラめいた言葉を投げかけられると、怒りやむなしさを感じてしまいますよね。

 ネガティブなことを言われた時、どう解釈するかでモチベーションはまるで変わってきます。ネガティブな言葉をポジティブになんか解釈できない――。そう思うかもしれませんが、北海道大学の尾崎らの「無効化」という考え方を駆使すれば、ネガティブな言葉と上手に付き合うことができます。

 無効化は、言語学における「言語行為論」という理論を基にしています。私たちの発言は、同時に何らかの行為を成しています。たとえば、「こんにちは」という発言は「あいさつ」という行為を成しており、「ごめんなさい」という発言は「謝罪」という行為を成しています。

 無効化とは、話し手側が発言によって実現しようとしている「攻撃的な行為」を、聞き手側が自らの発言によって別の「行為」にすり替えて、攻撃的な効果を無効にしてしまうことです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々