著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

ED治療薬の意外な効能 元気になるのは男性機能だけではない

公開日: 更新日:

 中年以降の男性にとって、加齢に伴う一大関心事は「ED(勃起障害)」ではないでしょうか。朝立ちがなくなったり、性交の途中に「中折れ」したりします。何よりショックなのは「男性としての自信を失う」ことです。「愛する女性を満足させられない」という失望感による精神的ダメージは大きなものです。

 そんな男性の悩みを解消する画期的な薬として一大センセーションとなったのが、1998年の「バイアグラ」の登場です。日本でも翌年から使用可能になりました。バイアグラは、もともとは狭心症の治療薬として研究・開発されました。

 しかし、臨床試験を行っても被検者の狭心症にあまり効果がありませんでした。それで臨床研究が中止となり、被検者から残った薬を回収しようとしたところ、男性の被検者の多くはなかなか返そうとしませんでした。なぜかといえば、バイアグラを飲んでも心臓に流れ込む血液はあまり増やしませんでしたが、ペニスに流れ込む血液量を増やすという効果(副作用)があったからです。この偶然の発見によってバイアグラはED治療薬として誕生したのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々