激増する「心不全」 原因の発見が根本的治療へつながるか

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■特定の遺伝子補充で寿命が大幅に延長

 どうすればこれらを起こさないようにできるのか? 尾池医師らが発見したのが、心筋細胞に豊富に存在するノンコーディングRNA遺伝子(タンパク質に翻訳されずに機能するRNA)で、「Caren(カーレン)」と名付けた。

「ヒトやマウスの心不全で、心筋細胞のカーレンが減少することが判明。またマウスの実験で、カーレンが心筋細胞のミトコンドリア数を増加させ、エネルギー産生を増やし、DNA損傷の修復機構活性化を抑制し、心機能低下を抑制することも分かったのです」

 つまりカーレンを心筋細胞へ補充すれば、心不全発症の2つの原因を改善し、発症や増悪を食い止められる。心不全マウスの実験では、カーレン補充によって生存期間が100日ほど延びた。これは人間の10年に相当するという。

 今後は心不全の患者への臨床応用に向けた、さらなる研究が行われる予定だ。カーレンが薬として臨床現場で使われるようになれば、かなりたくさんの心不全患者が救われることは間違いない。

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