10代のコロナ感染者が急増 子供へのワクチン接種「メリット」と「デメリット」を考える

公開日: 更新日:

 後遺症リスクはどうか。

 昨年3月から11月までに新型コロナを発症した、18歳以下の患者129人(平均年齢11歳、48.1%が女性)を追跡したイタリアの研究によると、不眠(18.6%)、胸痛や胸部圧迫感(14.7%)、鼻づまりや鼻水(12.4%)、疲労感(10.8%)、筋肉痛(10.1%)、頭痛(10.1%)、関節痛(6.9%)、集中力の低下(10.1%)などの症状があり、4カ月後では1種類以上の後遺症に悩む人が半数以上いたと報告している。

 これらの後遺症リスクもワクチン接種で下がるとしたらそれはメリットだが、一方で気になるのが副反応だ。

 相馬市の高校生に対する副反応調査では接種部位の痛み(1回目73.3%、2回目71.7%)、疲労感(28.6%、59.7%)、頭痛(20.5%、56.6%)、37.5度以上の発熱(11.8%、56.0%)が目立ったが、数日で消失したという。

 南相馬市では報告されていないが、モデルナ社製で12~39歳の男性を中心に心筋炎の副反応が報告されている。

 公表されたデータではワクチン接種のメリットの方がデメリットを上回るように思えるが、個々人により条件が異なるためどうすべきかは一概には言えない。子供への接種はかかりつけ医等に相談しながら慎重に判断することだ。

【連載】新型コロナ 重症化を防ぐ最新知識

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」