こころMOJIアーティストの浦上秀樹さん 難病「遠位型ミオパチー」との闘いを語る

公開日: 更新日:

 姉を見ていれば、だいたいこの先どうなるかわかるので、動けなくなる前にやりたいことはやろうと思いました。「まずは普通に働きたい」と思ったので、リハビリセンターの職業訓練所に1年間寝泊まりして建築を学んで、CAD(設計ソフト)を習得しました。普通に就職活動をして、車いすの状態で働き始めたのが23歳です。

 その頃はまだ伝い歩きができ、腕に筋肉があったので車いすを操作することもできました。特別な装置を付けての車の運転も28、29歳ぐらいまではしていました。

 その後、在宅で図面を引くようになって、パソコンを口にくわえた棒で操作できるよう早めに練習を始めました。30歳を越えると手も動かせなくなり、今は首から上しか動かせません。

 今の仕事を始めるきっかけになったのは、37歳で出合った杉浦誠司さんの作品集です。ひらがなで構成された漢字が面白くて、口に筆をくわえて書き始めました。これが思いのほか楽しかったので、だんだん文字を考えることにのめり込んでいき、41歳から文字一本に絞って生活を始めました。27歳のときに結婚もしたので、安定したCADの仕事を辞めるのは勇気がいりました。でも、今は正解だったと思っています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    キンプリファンには“悪夢の7月”…永瀬廉&髙橋海人「ダブル熱愛報道」で心配な大量ファン離れ

  2. 2

    田中将大の日米通算200勝“足踏み”に巨人の営業がほくそ笑むワケ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平 本塁打王争いでシュワーバーより“3倍不利”な数字

  4. 4

    桑田佳祐も呆れた行状を知っていた? 思い出されるトラブルメーカーぶりと“長渕ソング騒動”

  5. 5

    《浜辺美波がどけよ》日テレ「24時間テレビ」永瀬廉が国技館に現れたのは番組終盤でモヤモヤの声

  1. 6

    キンプリ永瀬廉と熱愛報道で浜辺美波の最新写真集どうなる? NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の行方も左右

  2. 7

    方向性が定まっていない横山裕にとって「24時間マラソン」は、今後を占う大事な仕事だ

  3. 8

    「ポスト石破」最右翼の小泉農相“進次郎構文”また炸裂の不安…NHK番組で珍回答連発

  4. 9

    巨人に漂う不穏な空気…杉内投手チーフコーチの「苦言連発」「選手吊るし上げ」が波紋広げる

  5. 10

    正捕手・甲斐拓也の骨折離脱が巨人に「プラス」の根拠とは???