著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

Zoom導入で訪問診療の移動をしつつ顔を合わせての会議が可能に

公開日: 更新日:

 やはりオンラインでのカンファは難しいのか……。そう諦めかけていたところ、たまたまご一緒した名古屋のクリニックの方が、「同じような悩みを抱えていたのですが、解決しました」とおっしゃるではないですか! どうやって解決したかというと、オンラインツール「Zoom」によって、です。コロナ禍の今でこそ広く知られるようになりましたが、当時はまだまだ珍しい存在。それをいち早く使い始め、問題はすべてクリアしたとのこと。

 さっそく我々も導入したところ、それまでの苦労がウソのようになりました。一方通行で話すだけだった会議が双方向になりスムーズ。現在は、いつでもどこでも誰でもがカンファに出席できるようになり、スタッフ間での情報の共有化がよりしやすくなりました。その日担当した少数のスタッフだけが患者さんを支えるのではなく、医院全体で常に支えられるようになったのです。夜間の申し送りも「Zoom導入以前」はメールで共有していたのが、口頭で申し送りができるようになり、メールでは伝わりにくかった空気感・ニュアンスなどが伝わるきめ細かな申し送りができるようになりました。

 在宅診療では日々患者さんやご家族の気持ちが揺れます。私たちは、その微妙な気持ちの変化を大事にしながら、患者さんやご家族に寄り添い診療方針を決めるのですが、朝昼夜と時間帯を気にせず口頭で申し送りできるようになったのは非常に大きい収穫です。

 この一連の出来事で、在宅医療という医療サービスも、新しい技術によってより便利で使い勝手の良い身近な医療へと改善されていく可能性を秘めていると、強く思いました。

【連載】最期は自宅で迎えたい 知っておきたいこと

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「コンプラ違反」で一発退場のTOKIO国分太一…ゾロゾロと出てくる“素行の悪さ”

  2. 2

    石田ゆり子ブームは終わらない? ベリーショートに賛否、脱「奇跡の50代」でも人気加速

  3. 3

    TOKIO国分太一「コンプラ違反」秘匿も次々に“セパ報道”で窮地に…復帰は極めて困難な道のりに

  4. 4

    作新学院・小針監督の「不適切指導」に私が思うこと 批判するのが“無難”かもしれないけれど…

  5. 5

    国分太一「すぽると!」降板は当然…“最悪だった”現場の評判

  1. 6

    巨人阿部監督 グチるくらいならいっそ「4番・坂本勇人」はどうだろう…“進退の決断”含めた4つの理由

  2. 7

    国分太一コンプラ違反で「周囲が感じていた異変」…過去にはガングロに"変身”して問題起こした有名人も

  3. 8

    田原俊彦「真ん中の足」「カッチカチ」下ネタ連発で退場危機…フジ問題でも“おまいう発言”で大ヒンシュク

  4. 9

    フジ再激震! オンカジ逮捕「ぽかぽか」演出担当社員が豪語していた夢との落差にア然

  5. 10

    長嶋茂雄さんは松井秀喜の背もたれをガーンと蹴っ飛ばし、「巨人の4番道」を説いていた