著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

コロナ死亡数はどうやって決まるのか? 医療情報学教授が特別寄稿

公開日: 更新日:

 コロナ禍が始まってから2年半、日本では死者が3万人に達しようとしており、世界全体では約630万人が亡くなったという。しかし毎日発表される死亡数に対して、本当はもっと少ないのではないか、いやもっと多いのではないか、といった疑問や疑念が絶えない。

 実際、政府の新型コロナ基本的対処方針分科会の議事録(令和4年3月17日)を読むと、何人かの委員から、とくに今年に入ってからの死亡数に対する疑問の声が上がっている。過剰に見積もっているという委員もいれば、過少評価ではないかという委員もいる。政府から選ばれた専門家ですらそうなのだから、マスコミによって連日伝えられる数字に疑問を感じる国民が大勢いたとしても、まったく不思議ではない。まして、国ごとにコロナ死の定義が異なるのだから、世界全体の死亡数は、あまり信用しないほうがいいかもしれない。

 イギリスなどは、PCR検査で感染が確認されてから「28日以内」に亡くなった人をコロナ死として集計している。

 アメリカでも、多くの州が日数で区切った死亡を、コロナ死と判定している。ただし「30日以内」とする州が多い。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々