著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

【帯状疱疹】抗ウイルス薬が有効も発症72時間以内でなければ期待できない

公開日: 更新日:

 水ぼうそう(水痘)を発症し、治癒した後でも、水痘・帯状疱疹ウイルスは終生その発症者の知覚神経節に潜伏感染し続けます。そして数年から数十年を経て、精神的ストレス、体力の低下、糖尿病など他の疾患の合併で免疫力が低下した状態になった時、ウイルスがその人の体内で再度増殖(再活性化)を起こします。この増殖によって生じる皮膚疾患を「帯状疱疹」といいます。

 日本人のなんと3人に1人が80歳になるまでに帯状疱疹を経験すると推定されていて、患者の約7割が50歳以上です。ただ、若い人でも発症する場合もあり、40代の筆者も帯状疱疹の一種であるラムゼイ・ハント症候群に罹患しました。

 帯状疱疹の症状は、まずピリピリ、チクチク、ズキズキといった神経痛が出て、1週間程度で痛みがある部分に赤い斑点が見られるようになります。その後、赤い斑点内に水ぶくれが生じ、水ぶくれが破れてびらん(ただれた状態)になり、最終的にそこがかさぶたになって症状が治まる、という経過をたどります。

 通常、右側または左側どちらか一方だけに症状が表れるのが特徴です。多くの場合、皮膚症状が治ると痛みも消えますが、神経の損傷によってその後も痛みが続くケースがあり、これを「帯状疱疹後神経痛(PHN)」と呼んでいます。

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