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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

お金か中絶か? 中間選挙で不条理な選択を迫られるアメリカ人

公開日: 更新日:

 2022年のアメリカの夏は激動の季節でした。人工妊娠中絶が違憲という衝撃的な判断が下されたかと思うと、史上まれにみる激しいインフレに襲われました。

 続いて秋には大統領選の次に重要な中間選挙が控えていますが、こちらも到底例年通りとは言い難い、異常事態となっています。

 なぜなら今回の投票で有権者は、「経済か人工妊娠中絶か?」という非常に不条理な選択を強いられているからです。

 以前のコラムにも書いたように、2016年の大統領選で保守共和党のトランプ候補は、中絶禁止を公約に掲げることでキリスト教右派に大挙して投票してもらい当選しました。任期中に圧倒的に保守化した最高裁が、中絶は違憲と判断した結果、アメリカ女性の3人に1人は、合法的な中絶を受けられない窮地に追い込まれています。

 こうした状況に対し今回の選挙は、国民の真意を問う初めての投票でもあります。

 リベラル民主党は「共和党議員が増えればますます禁止の州が増える。絶対に当選させてはならない」と中絶を前面に押し出して選挙戦に挑んでいます。 

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