高齢者や終末期患者の抗がん剤の飲み方を考える 在宅医療の名医が解説

公開日: 更新日:

 明らかに看取りが近い患者に対しての投薬の是非をすべて医師の判断に委ねるのではなく、生活を一番見ている家族が判断すべき時があると山中医師は言う。

「『薬を中止したから悪くなった』と非難されることを過剰に恐れ、明らかに不必要な薬であっても中止の判断ができない医師もいます。特に、がん末期や老衰の状態では週単位、日単位での状態変化が大きく、薬とは関係なく、自然な経過で病状の悪化があるのですが、その説明を家族にしっかりとできない医師もいるのです」

 その結果、食事も十分に取れない中で、頑張って薬を飲ませようとして「誤嚥肺炎」を引き起こし、患者を苦しめるばかりか、家族との最期の大切な時間を奪ってしまうケースもあるという。

「薬の効果は決して医学的な正しさだけで判断するものではなく、薬は決して我慢をして飲み続けるものではありません。単にその人の病気を治すためだけでもありません。今ある症状を和らげながら、その人の人生を幸せにするものでなくてはいけません」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  2. 2

    中島歩「あんぱん」の名演に視聴者涙…“棒読み俳優”のトラウマ克服、11年ぶり朝ドラで進化

  3. 3

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  4. 4

    「続・続・続」待望の声続々!小泉今日子&中井貴一「最後から二番目の恋」長寿ドラマ化の可能性

  5. 5

    「コンプラ違反」で一発退場のTOKIO国分太一…ゾロゾロと出てくる“素行の悪さ”

  1. 6

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  2. 7

    旧ジャニーズ「STARTO社」福田淳社長6月退任劇の内幕と藤島ジュリー景子氏復権で「お役御免」情報

  3. 8

    ソフトBは山川穂高にこだわる必要なし…丸刈りで一軍復帰も“崖っぷち”の現実

  4. 9

    キンプリ永瀬廉が大阪学芸高から日出高校に転校することになった家庭事情 大学は明治学院に進学

  5. 10

    国分太一は会見ナシ“雲隠れ生活”ににじむ本心…自宅の電気は消え、元TBSの妻は近所に謝罪する事態に