敗血症の人の「目」はどうなるのか? 糖尿病、がんなどリスクの高い人は要注意

公開日: 更新日:

■充血して痛みがあるときは眼内炎を疑う

 敗血症では目の状態にも注目したいと清澤院長は言う。敗血症は内因性眼内炎という形で目にも影響を及ぼしやすいからだ。

「全身症状があって敗血症のリスクのある人が急に目が痛い、目が赤く充血したというときには敗血症による眼内炎を疑うことが必要です」

「内因性細菌性眼内炎」と呼ばれる細菌による血行性感染は放置された糖尿病や慢性腎不全、あるいは内視鏡検査や外科手術の後に起こりやすいとされる。通常は片側の目にのみ起こるが、10~20%の確率で両目同時に起こることもある。その症状の進行は急速なので、視力を維持するためには早急な治療が必要となる。

「これに対して『内因性真菌性眼内炎』では、カンジダを代表とする真菌が何らかの原因で目の中に入り込み、ややゆっくりと炎症を引き起こします。発見が遅れると、真菌が増殖し失明します。発熱などの全身症状が続き、飛蚊症や霧視などの目の症状があらわれます」

 AIDSや抗がん剤の使用などで免疫がさらに低下している場合には「サイトメガロウイルス網膜症」を発症するケースがあり、これもウイルスが目に入ると考えられている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「マラソン」と「大腸がん」に関連あり? ランナー100人への調査結果が全米で大きな波紋

  2. 2

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態

  3. 3

    高市総裁「首相指名」に漂う不安…自民党内は“厭戦ムード”も燻る火種、飛び交う「怪文書」の中身

  4. 4

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    高市自民、公明からの三行半で早くも本性露呈…「やられたら秒でやり返す」「イキらなきゃ負け」のオラオラ体質

  2. 7

    出来たとしても高市政権は短命…誰も見通せない激動政局の行方を徹底分析(前編)

  3. 8

    佐川宣寿元理財局長のメール開示「遺族と話し合う」…森友文書で加藤財務大臣が明言

  4. 9

    進次郎氏落選もダメージなし? 妻・滝川クリステルが目指した「幸せ家庭生活」と耳にしていた夫の実力

  5. 10

    侍J井端監督 強化試合メンバー発表の裏に「3つの深謀遠慮」…巨人・岡本和真が当選のまさか