宮城県の名取の根せりに鴨の油をまとわせて…シャキシャキ、甘い!

公開日: 更新日:

 東京・五反田のそば屋で、根セリと鴨の鍋を食べた。根セリは、根っこがついたセリのこと。いや、この言い方は間違えているかもしれない。主役はセリの葉っぱではなく、根っこ。細く長い根を主に食べるのだ。

 根セリと聞いて、秋田県湯沢市三関地区やその周辺で栽培された「三関せり」がパッと頭に浮かんだが、伺った店のご主人に尋ねると、取り扱っているのは宮城県の「名取のせり」一択。この名取のせりの根っこがおいしく食べられる季節、11~3月しか、根セリと鴨の鍋は出さないのだとか。

 名取市観光物産協会のホームページによれば、宮城県のセリの生産量は全国でもトップクラスで、その8割が名取市で生産されているとのこと。

 歴史は古く、安永年間(1770年)にはセリ栽培の普及が始まったといわれており、仙台藩主・伊達政宗公が連歌の席で、セリにちなんだ句を詠んだという文献もある。

 鴨の油が浮き出たスープに根セリを浸し、シャキシャキの状態で。葉ももちろんおいしいが、根の甘み、香りには負けるかな。

 セリには老化防止や活性酸素の働きを抑えて、お肌にうるおいをもたらすビタミンCが含まれているのだとか。それらが溶け出たスープも、もちろんたっぷりいただいた。 (和)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー